秋頃になると各地で「彼岸花」が
咲いているのを見かけるようになります。
真っ赤な花弁が炎のように美しいですが、
同時に彼岸花は古くから不吉な存在と
思われてきました。
彼岸花が縁起が悪いとされるのは、
どういった理由があるのでしょうか。
妖しくも美しい彼岸花
夏の涼しさがなりを潜め、
秋口になってくると各地で彼岸花の
真っ赤な花弁を見る機会があるかもしれません。
細い茎の先に咲いた赤い花は
まるで炎のようにも見え、
群生している姿はなんとも言えない
美しさがあります。
しかし、彼岸花といえば古くから
各地で「不吉な存在」や「縁起が悪い」と
されており、あまり好む人は多くはないようです。
彼岸花を見かけると不吉な気分になったり、
存在を嫌がる方もおられます。
庭に咲いたりすると、
縁起が悪いという理由から
除去してしまおうとする方も。
美しい花でありながら、
なぜ彼岸花はここまで忌み嫌われる
存在になっているのでしょうか。
果たして、庭に彼岸花を植えるのは
本当に縁起が悪いことなのでしょうか。
彼岸花が避けられる理由とは？
彼岸花は数々の悪い噂を持つ花で、
彼岸花という名前の他にも「地獄花」
「幽霊花」なんて呼ばれ方もします。
どちらも非常にイメージの悪い言葉で、
それほどまでに彼岸花に悪い印象を抱かれている
ということですね。
実は、今でこそ彼岸花は品種改良などにより
赤以外の色も存在しているのですが、
昔は彼岸花といえば赤が主流であり、
これが「炎」や「血」を連想させることから
悪いイメージを抱かれる原因になったそうです。
また、実は彼岸花は茎の部分に毒を持っており、
これもまた彼岸花が不吉な存在、と言われる
理由の一つとなっています。
「彼岸花に触ると手が腐る」なんていう噂も
あるのですが、実はこれはある意味本当のことを
指していたのですね。
彼岸花に触れただけでいきなり体が腐る、
なんてことはないのですが、例えば
お子さんが口に入れたりすると大変です。
こういったことから、彼岸花を家に持ち込むと
トラブルの原因になる、ということから
彼岸花に対しての悪いイメージがついたのです。
実はこの毒は「防虫効果」もあるため、
古くからあぜ道や田んぼのそばに
生えていたのですが、中でも「墓地」にも
植えられえていたことが多く、こういった
咲いている場所のイメージも関係しているようですね。
彼岸花を庭に植えると不吉？
様々な理由から不吉と言われる彼岸花ですが、
はたして庭に植えると問題があるのでしょうか。
実際、彼岸花が「不吉」と言われるのは、
今回ご紹介したような「見た目」であったり
「咲いている場所」であったりといった理由が
ほとんどですので、彼岸花を植えたからといって
不幸なことが起こる、というわけではありません。
しかし、一点注意すべきは、
やはりその茎が持つ「毒」です。
大人であれば触れないように注意できるのですが、
小さなお子さんがおられると触ったり、
口に入れたりすると心配です。
このため、庭に植える場合は
毒性を理解した上で、しっかりと
管理ができるようにしておきましょう。
彼岸花はその炎のような見た目から、
美しいと思う方も多くおられます。
悪いイメージがついていることは確かですが、
だからといってその花の持つ本来の美しさを
楽しまないのはちょっともったいないかも
しれませんね。
彼岸花を庭に植えるのは縁起が悪い？ まとめ
毒性であったり、色であったりと、
古くから彼岸花は悪いイメージが重なり、
いつしか「不吉な花」と人々から
邪険にされてきたようです。
しかし、その背景や理由を知れば、
彼岸花を特別に避けたり、排除したりする
理由はないということが分かります。
彼岸花自体は、独特の形の花びらと
その赤色が美しい秋の花です。
マイナスなイメージを抱くだけでなく、
ぜひ花自体の持つ本来の美しさを
楽しんでみてはいかがでしょう。
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