乳がんの検査で造影CTは必要なのか？

放射線検査

2017.10.13

こんにちは。
総合病院で放射線技師として働いている
レイと申します。

今回、乳がんの検査で造影CTが必要なのでしょうか？

というご質問を頂きました。

乳がんの検査でよく知られているのは、
マンモグラフィーや乳腺エコーだと
思います。

これらの検査だけでなく、
CT検査、それも造影剤を使っての
検査が本当に必要なのか？

疑問に思われている方も多いと思います。

今回は、その疑問に対して、
放射線技師という立場から
検査の内容も含めて
お答えさせて頂きたいと思います。

乳がん検査で造影CT検査は必要なのか？

まずは、乳がんの検査で
造影CT検査が必要かどうか？

これは、マンモグラフィーや
乳腺エコーで何か異常が指摘された場合に
必要になってきます。

これは、乳房の検査というより、
全身の検査になります。

CT検査の場合は、
全身の画像検査を行う事ができます。

もし、乳がんを疑う場合に、
他にも異常がないかどうか？

これを検査するためには
造影剤を使ったCT検査が有用です。

私が勤務している病院では、
胸部から骨盤にかけてのCT検査を
行なっています。

造影剤 CT検査では、
行う時期によって少し意味合いが
異なります。

次に、乳がん検査での
造影CT検査を行うタイミングについて
書きますね。

乳がんの検査で造影CT検査をするタイミングは？

乳がん検査で造影CT検査を行うタイミングは
大きく分けて2つあります。

1つは、手術前の精密検査。

もう1つは手術後の定期検査です。

マンモグラフィーや乳腺エコーで
乳がんが疑われた場合、
もしくは乳がんが確定して
手術が必要となった場合の
手術前の検査です。

こちらの検査の目的は
他に異常がないかどうかの検査です。

もし造影CT検査をして、
何か他にも異常が指摘された場合は
治療方針が変わる可能性があります。

どのように、変わるのか？

こちらは、主治医の先生の判断で
他の検査なども含めて考えられると思います。

次は、乳がんの手術後の定期検査です。

手術後の３カ月だったり、半年だったり、
どのくらいの検査で定期検査をするのかは
主治医の先生の判断になりますが、
定期検査をする際に造影CT検査を行います。

この検査の目的は転移がないか？
新たな病気が出来てないか？
こちらを目的としています。

このように、
乳がんの検査として
造影CT検査は一般的に行われています。

では、ここで疑問が出る事として、
造影剤を使う必要があるのか？

という事です。

乳がん検査としての造影CT検査の
最後に造影剤を使った方が良いのか？
こちらに関して、お答えしますね。

乳がん検査のCTで造影剤を使う必要はあるのか？

乳がん検査のCTで造影剤を使う必要はあるのかですが、使った方が良いです。

確かに造影剤を使うと、
副作用がある方もいますし、
その分お金の負担も増えます。

しかし、造影剤を使う場合と
使わない場合では、
診断能力が格段に変わります。

造影剤が使えるかどうかの指標として、
腎臓の機能だったり、過去に造影剤を
使って副作用が生じた事がないか？
がポイントになります。

もし、腎臓機能や造影剤アレルギーがない
場合は、造影剤を使った方が良いと思います。