キュウリに似た姿で、フランス料理やイタリア料理に活用されることも多いズッキーニ。
豊富な栄養素とどんな料理にも利用できる万能な野菜なのですが、ごく稀にとてつもなく苦いものがあったりします。
これは、いったい何が原因なのでしょう。そういった場合の正しい対処法はどうすべきなのでしょうか。
ズッキーニが苦い原因とは？
ズッキーニといえば日本ではあまり馴染みがない野菜かもしれません。海外の料理にはよく利用される夏野菜なのですが、実は豊富な栄養素によって美容やダイエットに活用できるといった、凄い能力を持っています。
くせも少ないことから様々な料理に活用できるのですが、ごく稀にとてつもなく苦いズッキーニに当たってしまうということも。ズッキーニが苦くなる原因とはいったい、なんなのでしょうか。
野菜には収穫時期で苦味が変わるものも珍しくはありませんが、ズッキーニの場合「強烈な苦味」を感じた時は注意が必要かもしれません。実はズッキーニの苦味は「ククルビタシン」と呼ばれる苦味成分が作用した食中毒である可能性が高いのです！ ズッキーニに限らず「ウリ科」の食べ物はごく稀に、ククルビタシンが作用することによって苦味が増し、それによって摂取した人を食中毒にしてしまう危険性が潜んでいたのです。
苦いズッキーニを食べた場合の対処方法とは？
ククルビタシンの作用によって苦味を増したズッキーニを食べてしまうと、いったいどのような症状が現れるのでしょうか。実は厄介なことに、ククルビタシンによって引き起こされる食中毒は即効性のあるものではありません。だいたい、食後２時間ほどしてから、肉体に異変が現れはじめます。
症状としては食中毒の代表的なものである「腹痛」「嘔吐」「下痢」といったもので、ひどい時には手足や口周りのしびれといった現象も発生します。少量ならば食べても問題はないのですが、苦いものを大量に摂取すると高確率で食中毒になってしまうのです！
症状が出た場合、病院に行くということはもちろんなのですが、その前にとにかく「水分補給をする」ということが大事です。嘔吐、下痢によって脱水状態になってしまうとそれだけでも命の危険に繋がります。可能ならばスポーツドリンクなどで、水分とミネラルのバランスを調整すると、なお良いでしょう。
ズッキーニが苦いかどうか見分け方はあるの？
最悪の場合、命の危険にすら繋がってしまう苦いズッキーニですが、どのようにして見分けるべきなのでしょう。残念ながら、外から見ただけでは食中毒の危険があるかどうかというのは、判別することはできません。
やはり、確実な方法は「断面をなめる」といった方法。非常に簡単に思えますが、実は毒性の高いズッキーニはこれだけでも、明らかに異常を感知するほど強烈な苦味を持っています。
ヘタの近くを切って一舐めし、口が痺れるような苦味、渋味を感じたら間違いなくそれは毒性を持ったものということになります。それこそ、薬品のような違和感のある味を覚えたら、それ以上、料理などに使うのは止めるようにしましょう。
ズッキーニが苦い場合は加熱したら大丈夫なの？
野菜の中には、生だと苦いが調理の過程で熱することで、まろやかになって食べることができるというものも多々ありますよね。毒抜きをすることで食用にしてしまう、という場合も少なくはありません。
しかしながら、毒性を持つまでの苦味を有したズッキーニは、熱を加えた程度では安全に食すことはできないようです。
それこそ無理に体内に入れてしまうと、即効性はないにしろ着実に体内を毒が蝕んでしまうため、非常に危険な状態になりかねないのです。苦味のあるズッキーニは無理して使おうとせず、直ちに廃棄するようにしましょう。
ズッキーニが苦い原因とは？食べた場合の対処方法とは？ まとめ
栄養価も高く、活躍の場も多いズッキーニですが、中には厄介な食中毒を持っているものもごく稀に存在しているようです。
捨ててしまうのはもったいなく感じるかもしれませんが、無理をして食べてしまうと、それだけで重大な危機を招くことになってしまいます。
料理に使う前には、まずは少し舐めてみることで安全性を確かめるようにし、食中毒を未然に防ぐことが重要ですね。
活用法次第では美容やダイエット、健康など良いことずくめの食材ですので、今回ご紹介したような内容に注意し、日々の食卓に是非、ズッキーニを取り入れてみてはいかがでしょう。
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